ゆりかの日記

2047年6月11日 逝去

中学受験の勉強と性描写

優秀なみなさんの中には中学受験をした方も多いだろう。私もその1人である。

中学受験では基本的に算・国・理・社の4科目で入試を受ける(余談だが、4科目の配点は学校により実に多様で面白い。算国が理社の2倍の中学、4科目とも同じ配点の中学、はたまた、開成のように85:85:70:70のような変わり種)。

とにかく、実は国語の割合がかなり高いのだ。高校受験以降では受験科目に英語が入ってきたり、数学の重要度が増してきたりと、国語が全体の点数の1/3を占めることはなかなか無いかもしれない。

というわけで、みんな国語対策をするわけである。しかし、国語の対策なんて漢字や言葉の意味を知る、問題を解く以外には本を読むしか無いだろう。幸い私は友達と外で遊ぶようなことも少なかったため、よく本を読んで過ごした。

何を読むべきだろうか。文章題が2題出題されるとして、大抵片方は物語文。センター試験と同じだ。小説を読めばよい。特に過去に何度も出題されてるような人のは良いのではないか。この問題集に文章が載ってる本、家にあるから読んでみようかな…。

そうして、性知識もろくに無い小学4年生から、何だかそういう描写がある本を読むことが増えた。

 

さて、少し世代の古い方は、あさのあつこさんの『バッテリー』などは必読だったのではないか。といっても15年くらいは前の話だと思うが。ということで、中学受験対策では無いが、同作者の『No.6』などを読んでいた(そういえば、小6の時にクラスメイトに「ナンバーシックス」って言ったら「ナンパセックス?」って返されたなぁ)。

主人公はヒロイン的存在(?)の少女、沙布(アニメ版ではCV. 安野希世乃である。メインの登場人物を演じるのはおそらく初めて。)に、急に「あなたの精子が欲しい」だの「あなたとセックスがしたい」だの迫られる。話自体は大人が読んでも面白いだろうし、小学生向けではないか。仕方ない。

 

本題に戻る。娯楽として読んでいた上の作品とは違って、受験対策の意味合いが強い重松清さんの作品を読んでいる時の話だ。

まず『小学五年生』という本がある。つまり明らかに対象は小学五年生あたりである。その中で主人公はその名前から「もこっち」、いや「もこちん」と呼ばれからかわれる。もう察してくれたであろうか、そういう話が載っている。

そういう勉強も必要だろうから、これはまだ良い。問題は次だ。『日曜日の夕刊』という、模試にも取り上げられるような短編集がある。この中の一編で、主人公はノーパン喫茶へ行く。内容は覚えてないが、「美しい栗色の毛が…」とか言ってたような気がする。別の本では、妻と喧嘩した夫が、「俺の性器は、熱を帯びたままだった…」と眠るシーンがあった気がするし。なんなんだ。てかノーパン喫茶って結局実在するのかな…。

 

そして森絵都さん。ちょうど6年生の時に『カラフル』が映画化してた気がする。読書感想文で書いた。『カラフル』の単行本は黄色一色だったのだが、今覚えば題名との対比なのだろうか。この作品にも多少そういう描写は登場するが、極め付けは『いつかパラソルの下で』だ。初めから濡れ場。

『つきのふね』では凄く良いこと言ってるのに(以下引用)

>このごろあたしは人間ってものにくたびれてしまって、人間をやってるのにも人間づきあいにも疲れてしまって、なんだかしみじみと、植物がうらやましい。

 

また、石田衣良さんの『4TEEN』からの文章が出題されたことがあり、これも家にあったので読んだ。『娼年』や『アキハバラ@DEEP』(レンタルでドラマ観たけど面白かったな。)

4TEENは確か冬の夜に酔っ払って外で寝てた親父に水ぶっかけたら死んじゃったり、高校生にしてパパになってしまう(続編の『6TEEN』と混ざってしまったかな。4TEENは中学生のはずなので)などぶっ飛んだ話だったのだが、寿命の短い友達のために、みんなでお金を集めて援交をしてもらう話がある。セックスは知ってても流石に援交は知らない年頃だったので、よくわからなかった。レンタル彼女的なモノかと思ってたら、部屋の中に閉じこもって事を済ますので。

 

という思い出話だが、果たして今の入試でも重松清さんの文章は出題されるのだろうか。瀬尾まいこさんや朝井リョウさんの文章は出題されてそうだ。『バッテリー』もそうだが、中高生のスポーツものや部活もの(吹奏楽部とかも)はよく見たイメージだ。

 

第1志望の中学の入試ではおしっこする小説が出たらしいし(私は覚えてないのだが、友人に3回ほどその話をされた。)、現役時のセンター試験ではおっぱいに惑わされるし、一生避けて通れないのかもしれない。