10000日後に死ぬヒト

2047年6月11日 逝去

本の感想

少し前に、図書館で見つけた『翻訳家の仕事』という岩波の新書を読みました。

37人の翻訳家が、それぞれの思うところを短く述べたエッセイ集のようなものです。

これだけ人がいると、まるで逆なことを言っている人もいて、1人に傾倒せず中立な立場で眺めることが出来るのが良いところですね。

 

 

さて、みなさんも学校で英文和訳をしたこともあり、わかると思いますが、翻訳にはひとつ問題があります。

 

どれだけ原文に忠実に訳すのか問題です。

 

"I love you."にしても、「私はあなたを愛している。」と訳すか「愛してる。」と訳すのか、くらいは学校の英語でも多少悩むところでしょう。

これを「ずっと貴方の隣にいたい。」と訳したら、それは翻訳ではなく、創作あるいは著者への冒瀆と言われてしまうのかもしれないのです。

夏目漱石も、海外文学を国内に翻訳しろ!と言われていたら「月が綺麗ですね。」とは訳出していないと思います。

 

加えて、例えば英語では、日本語と違って「I」や「my」が連発しますから、それをその都度文字に起こすのかも問題です。

英語はそうやって「I」や「my」が頻発して、その度に個人が意識させられる個人社会なのだから、出来る限りそのまま訳すのが"原文に忠実"なのだろう。    と言う人もいます。

翻訳する際に、原文の単語数と和文の単語数を一致させるようにしていた という偉人もいたそうです。しかしそれでは、「翻訳」ではなく、ただの「和訳」ではないのか。

この問題は解決しません。

もちろん

My husband and I went to my parents' house.

を、

私の夫と私は私の両親の家に行った。

と訳す人は少ないでしょうが。

 

 

また、慣用句やその国の文化を踏まえた言い回しも困りますね。

It is no use crying over spilt milk.

という文に対し、

溢れたミルクのことを嘆いても無駄だ。

と訳す。そうすると、聡明な読者から「訳者さんはこの諺をご存じないのですか?」とお手紙が届くらしいです。

やれやれと、アメリカ合衆国インディアナ州在住のマイクが「覆水盆に返らず。」なんて言うはずがないし、「過ぎ去ったことを嘆いても無駄だ。」などと訳す。

これで訳者の小さなプライドは守ることが出来ましたが、マイクの日常に潜むミルクの存在が失われ、朝にコーンフレークと共に牛乳を飲む情景は浮かばず、諺を使う彼の知性(あるいは、マイクくんは小学生で、学校で習った表現を使いたかったのかも。)が跡形もなく消え去ってしまいました。これで良かったのでしょうか。

 

*溢れたミルクのことを嘆いても無駄だ。

訳注:過ぎ去ったことを嘆いても無駄だという言い回し。

 

なんて迂遠な奥の手を使いましょうか…。

 

 

 

そして文化の違いといえば、宗教問題。普通に海外文学を読んでいても、聖書の内容を知らないとよく分からない表現に遭遇しますよね。

まあそれは翻訳に限ればあまり困らないかもしれませんが、では何が問題か。

落胆した主人公くんが

"Oh, my God!" と。

コイツが曲者らしいのです。

God、神なんですよね。「おお、神よ!」と書いておくか?原文に忠実に。

「なんてこった!」などと訳されている場合が多そうですが、"gosh"や"goodness"でなく"God"なのですから、それは彼・彼女の宗教に対する考え方を表せないのかもしれません。敬虔なクリスチャンであれば、"God"を避けるという話もあります。(モーセ十戒に、神の名をみだりに唱えてはならない、とあります。)

んー、いっそのこと「オーマイゴッド!」なんて訳してみるか。私は変なおっさんの顔が頭に浮かんで来てしまいます、なぜか。

ちなみに、村上春樹さんは何かの翻訳で(『キャツチャー・イン・ザ・ライ』かな?)

ジーザス・クライスト!」と訳したんだとか。

ドンキホーテでエナドリ買った

こんにちは 

ドン・キホーテ、知ってますか?

エナドリコーナーにたくさんエナドリが売ってたので、色々買って飲み比べてみました。

f:id:yryr_yrk:20200417235345j:image

 

←  アワライズ

   エナジードライ

   SHARK

                                        28BLACK

                                           バッテリー

                                           キーバ            →

 

アワライズ(ゆず)  ¥158(税抜、ドンキ価格)

阿波踊り専用エナジードリンク

めちゃウマ 飲みやすい。リピ確。1本目で一番を引いてしまったので終わった。徳島県の奴隷になります。
内容量 250ml カフェイン80mg

 

ファイテン エナジードライ ¥128(セール価格)

カロリーオフの味だ…。3倍に薄めたデカビタ。 (セールされてるものには理由があるんですね、うむ。)

内容量250ml カフェイン100mg

 

③SHARK ¥188(税抜)

タイ原産。見た目がかわいい。

なかなかウマイ。
ガラナ系好きならかなりアリかも。

カフェイン80mg/内容量250mlらしい

 

④28BLACK (アサイー) ¥298(税抜)

ルクセンブルク🇱🇺発らしい。

アサイー?って思ってたが1口目から美味かった。その辺のエナドリよりは薄いかも。グラソーのビタミンウォーター(カラフルな奴)みたいな味の気がする、覚えてないけど。これだけ高いんだよな。

内容量250ml カフェイン32mg/100mlらしい

 

⑤バッテリー ¥158(税抜)

フィンランド発。

開けた時に一瞬"海外の"匂いがしたが…。味は大丈夫、レッドブルっぽい。後味のないレッドブルって感じ?
甘すぎるの嫌な人にはむしろ良いかもしれない。

内容量250ml カフェインは31mg/100ml

 

⑥キーバ ストロング(350ml) ¥98

350mlの缶と500mlの缶がある。どちらもカフェインは160mg(多い!350m)

6つの中では有名だとは思いますが。飲んだ人も多いでしょう。

ガラナ系のとレッドブルの合いの子という感じか、味は普通。

 

〜番外編〜

イアンボス

 

f:id:yryr_yrk:20200417234758j:image

 

栄養ドリンクの味、不味くはないが…。

BOSSはコーヒーの方が得意そう、知らんけど。

カフェイン75mg/250ml

 

タフマン

f:id:yryr_yrk:20200417234032j:image

たまにエナドリコーナーに並んでる。エナドリでは無さそう。高麗人参とデカデカと書いてあり怖かったが、不味くはない。

 

 

〈結論〉

やっぱり、ほぼみんなそれなりに美味かったです。見慣れないエナドリを見つけたら、是非買ってみましょう。

アワライズはいいぞ。

 

f:id:yryr_yrk:20200418000309j:image

to be continued…

 

 

 

 

 

 

日本人、日本に居住していない日系人を知らなさすぎる。

先日、カナダ人作家の本を読んだ。各章の冒頭に偉人の名言のようなものが引用してあり、その中に1人 日系カナダ人の デヴィッド・スズキ氏がいた。

残念ながら私は無知なので、彼のことを知らなかったが、どうやらカナダではとてもとても有名で、カナダの人に「知ってる日本人(日系人)っていったら誰?」と聞くと、多くが彼の名を挙げるらしい(ほんまか?)。

 

ちなみに私は「知ってるカナダ人だれ?」って聞かれたら(先ほどのカナダ人作家は置いといて)フィギュアスケート選手のパトリック・チャンと答えるだろうが、思えば彼もチャンというファミリーネームから察する通り、両親はもともと香港に住んでいたらしい。

 

話を戻そう。

 

デヴィッド・スズキ氏がなぜそこまで有名かというと、1979年からカナダの人気長寿テレビ番組「The Nature of the Things」でホストを務めているそう。言い忘れていたが、彼は生物学者・環境問題活動家だ。第二のノーベル賞といわれるライト・ライブリフッド賞も受賞している。(あのグレタ・トゥーンベリさんも昨年受賞した。ニュースで見た人もいるだろうか?)

 

そんな有名な日系人を私は全く知らなかったのだ。

思えば日本のメディアは日本に住む日系人はいくらでも取り上げるのに、海外で活動する日本人・日系人の名前を出さなすぎる。そりゃ日本にいる方が取材しやすいが。

 

八村塁を知っているのにポール・カリヤを知らない。

城田優を知っているのにソノヤ・ミズノを知らない。

葉 マリウス ユリウス 成龍 シュミッヒを知っているのにジェイク・シマブクロを知らない。

知っているのはカズオ・イシグロだけ。忘却の彼方に葬られ、忘れられた偉人は二度と動き出さないだろう。

 

ポール・カリヤはカナダ在住の日系三世で、オリンピックにも3回出場したアイスホッケー選手。アイスホッケー選手といえば、ツジモト・タロウ氏も有名ですね…

 

ソノヤ・ミズノ氏は映画『エクス・マキナ』を見た人はは覚えているだろうか?あるいは熱心な『ラ・ラ・ランド』ファンならケイトリン役の彼女を覚えているのか。Netflixで配信されているドラマ『マニアック』でもメインキャストだ。このドラマ、日系の製薬会社が一部題材であり、監督のキャリー・フクナガ氏も一応日系4世であるが。

 

ジェイク・シマブクロ氏は、ウクレレ界では知らない人はいない、ハワイ出身日系5世ウクレレ奏者だ。映画『フラガール』の音楽を作曲したことで有名で、Mステにも出演経験がある。

 

まだまだ知識が足りなすぎる。ウィキペディア日系人の項目を見ると知らない人ばかりである。例えば日系三世アメリカ人宇宙飛行士のエリソン・オニヅカ氏の名前があったが、なんと彼は日本人で初めて宇宙飛行をした秋山豊寛さんより先に宇宙飛行をしている。

 

そういえば、中村哲さんですら、その死が報じられるまで全く知らなかったなあ。

 

日々精進しなければ。

 

↓参考にした。

https://lifevancouver.jp/2013/02/knowledge/2417.html

中学受験の勉強と性描写

優秀なみなさんの中には中学受験をした方も多いだろう。私もその1人である。

中学受験では基本的に算・国・理・社の4科目で入試を受ける(余談だが、4科目の配点は学校により実に多様で面白い。算国が理社の2倍の中学、4科目とも同じ配点の中学、はたまた、開成のように85:85:70:70のような変わり種)。

とにかく、実は国語の割合がかなり高いのだ。高校受験以降では受験科目に英語が入ってきたり、数学の重要度が増してきたりと、国語が全体の点数の1/3を占めることはなかなか無いかもしれない。

というわけで、みんな国語対策をするわけである。しかし、国語の対策なんて漢字や言葉の意味を知る、問題を解く以外には本を読むしか無いだろう。幸い私は友達と外で遊ぶようなことも少なかったため、よく本を読んで過ごした。

何を読むべきだろうか。文章題が2題出題されるとして、大抵片方は物語文。センター試験と同じだ。小説を読めばよい。特に過去に何度も出題されてるような人のは良いのではないか。この問題集に文章が載ってる本、家にあるから読んでみようかな…。

そうして、性知識もろくに無い小学4年生から、何だかそういう描写がある本を読むことが増えた。

 

さて、少し世代の古い方は、あさのあつこさんの『バッテリー』などは必読だったのではないか。といっても15年くらいは前の話だと思うが。ということで、中学受験対策では無いが、同作者の『No.6』などを読んでいた(そういえば、小6の時にクラスメイトに「ナンバーシックス」って言ったら「ナンパセックス?」って返されたなぁ)。

主人公はヒロイン的存在(?)の少女、沙布(アニメ版ではCV. 安野希世乃である。メインの登場人物を演じるのはおそらく初めて。)に、急に「あなたの精子が欲しい」だの「あなたとセックスがしたい」だの迫られる。話自体は大人が読んでも面白いだろうし、小学生向けではないか。仕方ない。

 

本題に戻る。娯楽として読んでいた上の作品とは違って、受験対策の意味合いが強い重松清さんの作品を読んでいる時の話だ。

まず『小学五年生』という本がある。つまり明らかに対象は小学五年生あたりである。その中で主人公はその名前から「もこっち」、いや「もこちん」と呼ばれからかわれる。もう察してくれたであろうか、そういう話が載っている。

そういう勉強も必要だろうから、これはまだ良い。問題は次だ。『日曜日の夕刊』という、模試にも取り上げられるような短編集がある。この中の一編で、主人公はノーパン喫茶へ行く。内容は覚えてないが、「美しい栗色の毛が…」とか言ってたような気がする。別の本では、妻と喧嘩した夫が、「俺の性器は、熱を帯びたままだった…」と眠るシーンがあった気がするし。なんなんだ。てかノーパン喫茶って結局実在するのかな…。

 

そして森絵都さん。ちょうど6年生の時に『カラフル』が映画化してた気がする。読書感想文で書いた。『カラフル』の単行本は黄色一色だったのだが、今覚えば題名との対比なのだろうか。この作品にも多少そういう描写は登場するが、極め付けは『いつかパラソルの下で』だ。初めから濡れ場。

『つきのふね』では凄く良いこと言ってるのに(以下引用)

>このごろあたしは人間ってものにくたびれてしまって、人間をやってるのにも人間づきあいにも疲れてしまって、なんだかしみじみと、植物がうらやましい。

 

また、石田衣良さんの『4TEEN』からの文章が出題されたことがあり、これも家にあったので読んだ。『娼年』や『アキハバラ@DEEP』(レンタルでドラマ観たけど面白かったな。)

4TEENは確か冬の夜に酔っ払って外で寝てた親父に水ぶっかけたら死んじゃったり、高校生にしてパパになってしまう(続編の『6TEEN』と混ざってしまったかな。4TEENは中学生のはずなので)などぶっ飛んだ話だったのだが、寿命の短い友達のために、みんなでお金を集めて援交をしてもらう話がある。セックスは知ってても流石に援交は知らない年頃だったので、よくわからなかった。レンタル彼女的なモノかと思ってたら、部屋の中に閉じこもって事を済ますので。

 

という思い出話だが、果たして今の入試でも重松清さんの文章は出題されるのだろうか。瀬尾まいこさんや朝井リョウさんの文章は出題されてそうだ。『バッテリー』もそうだが、中高生のスポーツものや部活もの(吹奏楽部とかも)はよく見たイメージだ。

 

第1志望の中学の入試ではおしっこする小説が出たらしいし(私は覚えてないのだが、友人に3回ほどその話をされた。)、現役時のセンター試験ではおっぱいに惑わされるし、一生避けて通れないのかもしれない。

追試になったのでアイデンティティについて学んだ。

アイデンティティとは」というように調べると、いくつものサイトが出て来ますし、最近では非常に広く一般的に使われる言葉であるので、高校の国語などでも必ず一度は目にするでしょう。

 

しかし、このような場合の「アイデンティティ」は、その一面しか捉えていない、というより、広く使われるようになったことで「アイデンティティ」にはどうも2つの意味が生じていると考えるのが妥当だと思います。(狭義のアイデンティティ、広義のアイデンティティというとしっくり来るかもしれません。)

 

では、一般に使われる場合、すなわち狭義のアイデンティティはどういう意味か。ブリタニカ国際大百科事典の説明が分かりやすかったので引用します。

 

 

アイデンティティ

自己同一性などと訳される。自分は何者であるか,私がほかならぬこの私であるその核心とは何か,という自己定義がアイデンティティである。何かが変わるとき,変わらないものとして常に前提にされるもの (斉一性,連続性) がその機軸となる。アイデンティティの問題は,常に心理・社会的,心理・歴史的であり,個人史においてはとりわけ青年期に顕在化するが,1960年代の黒人解放運動,第三世界の自己解放運動の中でも重要な役割を果たしてきた。

 

 

このように、自分が自分であるという確信を持つことであったり、自己を自己たらしめたりするものについてよく使われるのが狭義のアイデンティティです。

 

 

さて、では広義のアイデンティティはどうなのか。

ここでまず、では「アイデンティティ」という概念を提唱した人物の話まで戻ります。

 

 

アイデンティティの提唱者と言われる(提唱者と言うのかは分かりませんが、彼の影響でアイデンティティという言葉が広く使われるようになったのは事実でしょう。)のは、発達心理学者のエリク・ホーンブルガー・エリクソン、そうマニアックな人ならお馴染みのあの

「セレン・セーレンセン

ヨハン・ヨハンソン

「グンダー・グンダーセン」

に並ぶあの「エリク・エリクソン」です。

 

エリクソンは「心理社会的発達理論」を提唱し、その中の8つの心理社会的発達段階のうち、青年期(中・高・大学生のあたり、原著に当たらないと正確には分からないのですみません。)にアイデンティティを巡る混乱が起こると述べます。

どうすればアイデンティティが獲得されるのか…という話は置いておき、ここでのアイデンティティの意味、つまり広義のアイデンティティについてです。

 

 

まず主観的な側面から考えた時、アイデンティティの構成要素としては「自己斉一性・連続性」と、

自分がなろうとしている自分自身が、他者から見た自分自身と一致しているであろうという感覚(主観的な話なので、一致していることではなく、一致しているであろうという自信)の2つが挙げられます。谷冬彦さんの言葉を借りて、後半部分を「対他的同一性」と呼ぶことにします。

 

アイデンティティの構成要素の一つであるこの「自己斉一性・連続性」が、いわゆる狭義のアイデンティティにおいて中心となることが多く、先ほど引用したブリタニカ国際大百科事典の説明とリンクしていますね。

 

また、他の構成要素として、自分が目指すものが明確に意識されていること、谷冬彦さんの言葉を借りて「対自的同一性」かあげられます。

 

ものすごーく簡単に言えば、理想となる人物像を目指すことです。幼い頃は、「お父さんみたいになりたい!」などと自分の周囲の人を理想として目指しますが、成長すると理想とする自分は違うことに気がつきます。そして本当は自分は何がやりたいのか、という「オリジナルな」理想の自分を目指します。これが青年期の難しい悩みで、自分の目指す方向が分からないと「生きる意味は何だろう?」となるわけです。

アイデンティティ」と言う時にこの意味で使われることもありますね、2つの意味ではすみませんでした。難しい。

 

そして、あと一つアイデンティティの構成要素があげられます。アイデンティティは何も心理学だけの用語ではなく、社会学においても広く使われます。エリクソンが唱えたのは「心理"社会的"発達理論」でしたね。

アイデンティティは個人と社会の関係性を考える際にも広く用いられるのです。

現実の社会の中で、自分を意味づけられるという、自分と社会の結びつきの概念、これをまた、谷冬彦さんの言葉を借りると「心理社会的同一性」と言います。

「社会的アイデンティティ」という言葉がありますが、この部分を取り出して発展させたものでしょうか?この言葉自体も人によって使われ方が違うようで分かりませんが、「属している集団を基準に自分が何者であるかを考える」ことは全く異なる概念です。

現実の社会の中で生きていける、自分はここに居ても良いんだ!と思えることが、この「心理社会的同一性」に近いですかね。

 

アイデンティティという語を使う時に、社会との関係性という部分を抜かしがちですが、エリクソンの述べる発達段階の青年期においては、自分は何者か?という葛藤を乗り越えることで、集団の中で「役割」を獲得し、忠誠心や帰属感が導かれるというので、これは外せないでしょう。

 

 

『Identity and the lifecycle』くらい読まないと正確なことは何も言えないけど。

また、これはあくまでもエリクソンの提唱したベースの話であって、ここからいくらでも話は発展していきますし、今でも議論されている部分です。エリクソンは明確に4つの概念を提唱したわけではなく、何度か言葉を借りた谷冬彦さんが論文で4つの下位概念を設定しているので、「エリクソンアイデンティティに4つの側面があると提唱して〜」などとまとめられているサイトを見て盲信するのは良くないですね。

社会心理学であっても、日々議論され様々な考えがされているというのは面白いです。

「キモオタクは女の子に話しかけてはいけない法」に違反して捕まってしまった…

あなたがある朝ベッドの上で目覚めると、巨大な毒虫…ではなく、巨大なアメリカ人になっていました。

両親もアメリカ人であり、グレゴール・ザムザのようにリンゴを投げつけられる必要はありません。

その代わり、裁判の陪審員に選ばれてしまいました。しかし、いざという時に自分も陪審審理を受けるためには、務めは果たさなければなりません。

 

さて、裁判もなんとか終わりに近づき、検事・弁護士の熱意のこもった最終答弁を聴いたあなた、いえ、12人のあなたたちは、裁判官の説示に従い、事実と法律に則って全会一致で評決を下さなければなりません。きっと判事は、「あなたが賛成だろうと反対だろうと、法律に従わなければならない」と言うでしょう。

被告がアメリカで近年新しく制定された、「キモオタクは家族を除く女の子に話しかけてはいけない法」に違反していたことは、大閃光 arc 極を見るよりも明らかです。

さて、あなたたちは有罪の評決を下しますか?

 

 

ここでキーになるのが、あなたの目覚めたアメリカ国の陪審の評決は、結論だけを述べる"一般評決"であることです。その評決を下した理由を述べる必要はありません。

そうです、なのであなた達はこう告げる事ができます。

「私たちは被告のキモオタ罪について、無罪を宣告します。被告は女の子には話しかけていないと判断します。」

 

もちろん、被告はキモオタクでありながら女の子に話しかけているでしょう。しかし、陪審はこの法律を無視する事が出来るのです。

 

 

さて、これでめでたくキモオタくんは救われるわけですが…(二重の危機防止のため、上訴はされません。何度も有罪になるリスクを追うのは被告に不公平ですから、という大陸の考え方です。)

以下Wikipedia陪審制」による

陪審員の判断が証拠を無視した著しく不適切なものであると判断したときに、裁判官が、陪審員の判断によらず判決を下すことができる場合がある

 

こんなことが簡単に出来たら陪審いらずで、裁判官だけで勝手に決められるため、ごくごく例外的な場合しか使われないそうですが実際はいかに…

(えっ⁉︎っていう判決が、覆らずに出てますしね…)

 

 

 

 

※日本の裁判員制度アメリカの陪審員制度はほとんど異なっているものです。

特に、陪審員は何人か候補がいる中から、弁護士や検事が自分に有利な人を選ぼうとします(仕組み的には、そうでない人を理由をつけて除く)。

その辺の法廷ミステリは中々面白いんじゃないかと思います。

調べていると、「殺人を無罪にする方法」(ドラマ)など気になってきました。

その3 テーマ 解剖学

解剖学といっても、どこどこの部位が〜などではなく、クイズらしく(?)歴史などがメインです。こんな風に分野を絞っても意外と有名な話や面白い話もあるものですね。

 

 

Q1.かつてベルギーで発行されていた5000フラン紙幣にも肖像が使用されていた医師で、文献を読むだけではなく自らメスを持ち解剖を行い、精細で芸術的な解剖図集である『ファブリカ』を出版し、現代人体解剖の創始者とも呼ばれる人物は誰でしょう?

 

Q2. 彼の著した解剖学図表のオランダ訳書が、杉田玄白らによる『解体新書』のもととなった『ターヘル・アナトミア』である、ドイツの解剖学者といえば誰でしょう?

 

Q3. 最初の体系的な組織学書を著したとされるスイスの学者で、同僚であったレントゲンが撮影した、彼の手のX線写真でも有名な人物といえば誰でしょう?

 

Q4. 1754年に、斬首刑にされた刑死体を用いて解剖を行い、日本初の解剖学書とされる『蔵志』を著した、江戸時代の医学者といえば誰でしょう?

 

Q5. 渡辺淳一の小説『白き旅立ち』などでも題材にされている、日本で最初の献体者とされる遊女といえば誰でしょう?

 

Q6. 1858年に初版が出版された彼の解剖学書は、現在も権威のある教科書として知られ、また、彼の解剖学書をもじったアメリカのテレビドラマも有名である、イギリスの学者といえば誰でしょう?

 

 

A1. アンドレアス・ヴェサリウス

ファブリカは『De humani corporis fabrica (libri septem)  (人体の構造に関する7つの本)』っていうのだとか

↓の図とか有名なので、いつも医学系の問題が出る頭脳王で出てもおかしくない(出ない)

 

A2.ヨハン・アダム・クルムス

学習者向けの簡便な解剖学書だそうです。

同じ時期の人物に、イギリスのチェゼルデンが有名で、『オステオグラフィア』を著したそう。

 

A3. アルベルト・フォン・ケリカー

そうです、頭脳王に登場した写真の問題ですね。頭脳王は割と医学問題が毎回出題されがちというか、日本初の帝王切開で知られる伊古田純道なんかも出題されてましたね。

 

A4. 山脇東洋

解体新書より前があったんですね。日本の医学関係だと、オランダ人医師のポンペなんかも有名なようです。

 

A5. 美幾

献体による解剖のことを「篤志解剖」と呼ぶそう。篤志解剖第1号という表現もされるそうです。

 

A6. ヘンリー・グレイ

彼の著した『グレイの解剖学』  (正式にはAnatomy of the Human Body:『人体の解剖学』)

そう、グレイズ・アナトミーです!

この話を知って今回の記事を書いたと言っても過言ではありません。

このグレイはGray、ドラマの方はGreyなようです。

 

以上6問、全て人名を聞くつまらない問題でした。人名から名付けられた用語などに触れても良かったですが…

 

以下、図です。

Twitterの@kato_anatomy さんなども興味深い図をいくつも載せています。

 

『ファブリカ』の寓意的な図

f:id:yryr_yrk:20190530031917j:image

 

頭脳王でも出たケリカーのX線写真

f:id:yryr_yrk:20190530031754p:image